同居でも別居でも世帯分離でも親を扶養して健康保険料の節約ができる

 親御さんが定年退職し、年金暮らしになります。それなりに医療費もかかっているでしょうし、要介護認定を受け介護保険サービスを利用したらその費用も発生します。

このようになってくると、親御さんの年金だけで、全てをまかなえることができなくなる可能性があります。息子・娘であるあなたが、親を養うことになるのです。

扶養するにしろ、できる限り出費は抑えたいところ。そこで今回は、親御さんを扶養して健康保険料を節約する方法についてご紹介します。

※ここで紹介する「扶養」は、社会保険における扶養です。所得税と住民税の「扶養」とは異なります。

親が国民健康保険に加入していると息子・娘家族とは別に健康保険料を支払っている

健康保険

 国民健康保険の場合、保険者は主に市町村です。国民健康保険は、世帯年収によって保険料が決まっています。

そのため、被保険者の給料だけで保険料が決まる「健康保険組合または協会けんぽの健康保険」の保険料より、国民健康保険の方が保険料が高くなる可能性があります。

あなたの親御さんがもし現在働いておらず、息子・娘家族が何の手続きもしていないのであれば、国民健康保険に加入しているかと思います。

例えば、会社に勤める旦那さん、奥様、子供の3人が旦那さんの社会保険に加入(奥様と子供は扶養家族)。

年金収入のある両親2人が国民健康保険に加入。この場合、旦那さん側と両親側と、それぞれ別の保険者が運営する健康保険に加入していることになります。

旦那さん側は「健康保険組合または協会けんぽ」に保険料を支払い、親御さん側は「市町村」に保険料を支払っている状態です。

あなたまたは旦那さんが社会保険なら、親御さんを扶養家族にするだけで保険料を節約できる

扶養家族

 会社で働いているみなさんが、当たり前のように何気なく利用している社会保険(厚生年金保険・健康保険)。社会保険の保険者は「健康保険組合」または「協会けんぽ」です。

社会保険のメリットは、①将来もらえる年金が増加すること。②障害を持ったときの年金が増加すること。③医療保険(健康保険)の給付内容が充実すること。④保険料の半分は会社が負担してくれること。たくさんメリットのある健康保険です。

メリットは4つだけではりません。「扶養家族」として保険者に認められれば、会社に勤めていなくても、その健康保険に加入することができるのです。

しかも、「扶養家族」が何人に増えても毎月支払う保険料が変わらない。お得ですね。例えば、旦那さんの社会保険に奥様と子供、そして両親の合計4人が「扶養家族」として保険者に認められたとします。

両親に「国民健康保険」から脱退してもらって、旦那さんの社会保険の「扶養家族」になってもらうのです。旦那さんと合わせると5人ですから、毎月引かれる保険料が5倍になるのが当然と考えます。

しかし、毎月引かれる保険料はそのまま。旦那さんの給料が増えた場合は、保険料が増加しますが、「扶養家族」が増えても保険料は増えないのです。

今まで親御さんが支払っていた健康保険料を支払わなくて良くなりますからかなりお得です。以後親御さんは、国民健康保険証ではなく、社会保険証を病院に提示することになります。

社会保険の「扶養家族」として認めてもらうための条件

申請

 「扶養家族」として認められるかどうかは、被保険者の収入で親御さんが「養われているかどうか」がポイントです。「養われているかどうか」は、以下の①か②どどちらかで判断しています。

①親御さんと同居している実の両親または義理の両親の年収

 60歳未満は130万円未満、60歳以上と障がい者は180万円未満です。さらに、被保険者の年収の半分未満であること。ただし、半分以上でも、世帯全体の収入が少ない場合などは、被保険者の年収を超えなければ扶養家族として認められることもあります。

②親御さんと別居または世帯分離している実の両親の年収

 親御さんと別居している場合、「扶養家族」として認めてもらえるのは実の両親だけです。60歳未満は130万円未満、60歳以上と障がい者は180万円未満。

さらに、「仕送り下限額」以上の仕送りをしている(扶養)証明が必要で、その仕送り額が、親御さんの年収より少ないことも条件になります。

※「仕送り下限額」については、健康保険証記載の保険者「健康保険組合」または「協会けんぽ」にてご確認ください。

保険者に提出する書類

  • 被扶養者異動届(認定申請用)
  • 扶養認定対象者現況届
  • 源泉徴収票(写)
  • 健康保険資格喪失証明書 または国民健康保険証(写)
  • 世帯全員分の住民票(続柄記載のもの)
  • 年金裁定(改定・振込)通知書、恩給証 書(写)
  • 確定申告書(写)+収支内訳書 (損益計算書)(写)[不動産収入など給与・年金以外の収入がある方]
  • 送金額を証明する書類[親御さんと別居または世帯分離している方]

75歳以上の親御さんは扶養できない

 75歳以上になると、75歳未満まで加入していた健康保険からは自動的に脱退。自動的に「後期高齢者医療」に加入することになります。

そのため、親御さんを「扶養家族」にしていた方であれば、自動的に扶養から外れます。また、75歳以上の親御さんを新たに「扶養家族」にすることはできません。

 いかがでしたか。今回は、親御さんを扶養して健康保険料を節約する方法についてご紹介しました。ぜひ参考にして見てくださいね。

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