知らないと後悔する!家庭崩壊へのシナリオを防ぐ 認知症 4つの理解

  • 2017年7月25日
  • 2020年12月17日
  • 認知症

 いざ親御さんが認知症なのではと思われる発言をしたとき、どう返事しますか。「あなた誰?」って言われたとき、「あなたが財布を盗んだんでしょ」って言われたとき、冷静に親御さんや家族のためを思った返事ができるでしょうか。そんな不安も、あらかじめ理解があれば解決できないことはありません。今回は、家庭崩壊しないために必要な、認知症に対する理解についてご説明します。

認知症の親御さんとの接し方の詳細は『家族が知らずに親の認知症を促進!知らないと後悔する3つの接し方』をチェック。

認知症の兆候と見分け方についての詳細は『親が事故や詐欺被害にあう前に!認知症の兆候と見分け方がわかる3つ』をチェック。
 

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1、接し方を間違うと「認知症」の進行を早めると理解する

 認知症の方との接し方を間違うと、結果的に認知症の進行を手助けします。特に、認知症の兆候が現れ始めたばかりの初期の頃は、認知症になったり、正常になったり、ゆらゆら揺れ動いている状態です。

 この認知症初期の頃の親御さんの精神状態を察してあげることが重要。焦り、恐怖、自己嫌悪、悲しみ、孤独感、自己憐憫、苛立ち、不機嫌などの感情が渦巻き、混乱しているかもしれません。この混乱状態の時に接し方を誤ると、認知症はどんどんどんどん悪化するのです。

 また、認知症になってしまった親御さんには、娘や家族、周りに気遣ってあげられるほどの余裕はありません。娘以上に精神はギリギリ。思うように上手にできない自分にイライラ。こんなはずはないと、失っていく自信。娘や周りに迫れれているような強迫観念。

 自分自身、気がつかないうちに進行している判断力の低下と身体能力低下に伴う失敗の増加。このような精神状態では、周りを気遣ったり、精神状態を把握して冷静に判断し対応したり、できるはずがありません。

 認知症の親御さんとの接し方を知る目的は、『親御さんの認知症の進行を遅らせること』と『自分自身の心と親御さんの心を守ること』です。基本的に認知症になってしまったら治ることはありません。治らないのなら、進行を遅らせるしかないのです。

 接し方を間違い、子である私たちが自ら、親御さんの認知症を悪化させる要因になってはいけません。認知症の親御さんと接する上で、正しい接し方を知っておくことがどれだけ認知症の進行に影響を与えるか、あらかじめ理解しておきましょう。

2、「認知症」に対する理解が最低限必要だと理解する

 認知症の親御さんとの接し方を知る上で、最低限必要な知識があります。認知症に対する理解です。認知症は、物事の一部を忘れてしまう「もの忘れ」とは全く違います。一部ではなく体験丸ごと忘れてしまい、なかったことになってしまうのです。

 脳が死滅しているから認知症になっているのであって、本人は何も悪くないのです。羽をもがれた鳥と同じ。羽をもがれた鳥はもう空を自由には飛ぶことができないのです。それを強く理解しておかなければなりません。

 また、認知症の親御さんは今まで簡単にできていたことがだんだん失敗ばかりするようになります。脳が死滅しているので、判断力が低下しているのです。このように、前提となる認知症がどのような状態なのかという情報を知らずして、正しい接し方をすることはできません。

 正しい接し方をしなければ、親御さんを苦しめるだけでなく、自分自身や家族、そしてそれを支えてくれる近隣の人や介護関係者に至るまで、多大な迷惑をかけることにもなり得ます。認知症に対する理解はとても重要です。

 例えば、あなたが「財布を盗んだんでしょ」と親御さんに言われてしまったとします。「財布をしっかり管理していた。」それが認知症の親御さんにとっての真実。親御さんは財布の置き場所を決めていました。その後、その置き場所が危険ではないかと不安になり、財布の置き場所を移動します。この財布の置き場所を移動した体験丸ごと忘れてしまいます。

 「どこにしまい忘れたんだっけ。」これは認知症ではなくただの物忘れ。しまった体験は忘れておらず、しまった場所という一部分だけ忘れてしまった状態が物忘れになります。認知症の場合、一部分ではなく、しまった体験そのものが抜け落ちているのです。ですから、「いつもの場所に財布がない。」という発想にしかなりえず、誰かに盗まれたと考えてしまうのです。

3、接し方を誤り続けるとどうなるのかを理解する

 接し方を間違い続けるとどうなるか。それを知らずに接し方を知ろうとは思えません。例えば、親御さんが、毎食時、食事した体験丸ごと忘れてしまう状態だとします。食事して30分もしないうちに毎回、「ごはんはまだ。お腹すいた。」と言ってきます。

 これに対し、「さっき食べたでしょ。」「何度もなんどもしつこい。食べたって言ったでしょ。この食器みてよ。」などと間違った返事を続けます。するとそのうち「どうして自分にだけ食事を出してくれないの。」と、強く怒鳴るように、責めるように言われるようになります。

 理由は、体験丸ごと忘れている親御さんの記憶と、あなたの記憶が食い違っているからです。噛み合わない口論が続く。認知症の親御さんにとって、食事をしていないことが真実。「なにを食べたのか忘れた。」だけの物忘れとは違うのです。食事した体験丸ごと記憶にない状態。にもかかわらず、自分の記憶にないことを言われたらとても混乱します。

 親御さんは、否定し続ける娘は「理解してくれない意地悪な娘」「私に味方してくれない娘」「自分の記憶にないことをあたかも真実のように嘘を言う娘」になってしまっているのです。

 自分の記憶にないことを言ってくる人はみんな、自分をだまそうとしていると感じてしまっても仕方がないのです。本当に記憶にないのですから。まるで、状況証拠だけで犯人に仕立て上げられたような気分。やっていないのに、やったやったと誰も信じてくれず、世界に一人きりにされた気分。この状態が認知症です。おそろしいですね。誰もが敵にしか見えなくなってしまうでしょう。

 こうして娘は娘ではなくなってしまい、まるで仇のように接してくるようになります。この状態では、お互いに怒鳴りあい、けなし合い、責め合い、自分の心も親御さん心も保たなくなってくるでしょう。これでは悪循環です。暴力・暴言が当たり前になってしまうのです。

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4、記憶は抜け落ちても、感情は残っていることを理解する

 記憶に残らなくても、感情だけは蓄積されています。記憶を司る脳と感情を司る脳は別。記憶を司る脳に損傷があっても、感情を司る脳にまで損傷があるとは限りません。

 間違った接し方を続けていると、記憶はないのに娘を見るとなんだかイライラするってことになりかねません。認知症であっても、しっかりプライドがあり、感情もあり、一人の人間。真摯に敬意を持って接するべきです。認知症であっても大先輩であり、親なのです。

 記憶にないものを認めることは誰もしません。また、記憶にないことを責められたり、怒られたり、否定されたら誰しもが怒ります。例えば、給料をまだもらっていないのに、「昨日30万円しっかり渡しました。」って会社に言われたらどうでしょうか。

 食べていないものは食べていないですし、やっていないものはやっていません。もらっていないものはもらっていないのです。記憶にないのですから。それにもかかわらず、否定され続け、責められ続け、怒鳴られ続けたら、当然親御さんは、娘が「なんでこんな仕打ちをするのか」「自分が何か怒らせることをしたのか」「なんでだまそうとするのか」と不安に苛まれることになります。

 自分の娘すら信じることができず、親子の関係は悪化し、信頼は崩壊。認知症が悪化していきます。人と接することを避けるようになり、自分の殻に閉じこもり、さらに認知症が悪化するという悪循環にはまります。しかも、よくない感情を蓄積させた状態の認知症です。最悪な状態だといっていいでしょう。家族そのものの崩壊もあり得なくないのです。

 認知症の方に正しい接し方をする目的は『親御さんの認知症の進行を遅らせること』と『自分自身の心と親御さんの心を守ること』です。これを忘れないようにしましょう。正しい接し方をし続けることは、感情を司る脳に不快な感情を蓄積させないことでもあります。

 いかがでしたか。今回は家庭崩壊しないために必要な、認知症に対する理解をご説明しました。目を背けたい内容だったかもしれません。恐怖だったかもしれません。ですが、これさえ理解していれば、良い感情を蓄積でき、良い循環につなげ、認知症であっても笑顔の絶えない優しい親御さんのままでいてもらえます。家庭崩壊へのシナリオが回避できます。ぜひ参考にしてみてくださいね。

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