モニタリング(アウトプット)の始まり『介護記録』重要ポイント5つ

介護職員にもケアマネにも読んで欲しい、モニタリングの始まり『介護記録』の重要性についてご説明するページです。ケアプランという計画をインプットするところから始まり、介護を実行するというアウトプットを、投げっぱなしにしないように介護記録にアウトプットした結果をまとめるまでが一連の流れです。

つまり介護記録は重要です。介護記録の見直しをすることで、ケアプランがアップデートされていくからです。しかし介護記録は比較的ないがしろにされます。

このページにおけるゴールは、読んでいただけた介護関係者の皆様に、ケアプランという道具の改善を図り、利用者様の人生の目的地へしっかり迷わず、サポートしていけるようになってもらうことです。

介護記録とは:モニタリングの始まり

記録とは伝えたいことを書き記すことをいいます。誰かに、何かを、伝えるために書き記します。モニタリングとは、観察・記録する、チェックするといった意味を持つ単語。一度出来上がったケアプラン通りにケアを実施。さらにその実施した結果、つまりどのようになったのかを観察し、その状態を記録し、チェックするといったサイクルになります。

モニタリングは、ケアマネではなく、介護職員から始まっているのです。そのため、ケアプランをより良いものにアップデートしていくためには、現場の介護職員がとても重要ということになります。

ケアプランを理解したケアの実施が前提

モニタリングと聞くと、チェックするといった意味合いばかりが先行していますが、そもそもチェックするための情報(記録)がなければ、しっかり点検することはできません。またいくら記録を残しても、その記録の内容がわかりずらく伝わらなかったり、見当違いの内容であったりしてはその記録は何の役にも立ちません。

例えば、なかなか食事に手をつけなかったり、手づかみで食事したり、一見問題行動を起こしている利用者様がいるとします。ご家族もおらず、本人もその理由を話すことができません。何の情報もない状況。

そのためケアマネージャーはアセスメント(情報解釈)しようにも情報が足りず、手探りでケアプランを作るしかありません。認知症が理由なのか、身体的理由なのか、性格や習慣からなのか、環境が問題なのか、さっぱりわからないのです。

そこでケアマネージャーは、「認知症によるスプーンの使い方が理解できないまたは失認と仮説→スプーンを置いてしまったり、手が止まってしまう都度、手に持ってもらう介助を検証」といったサービス内容から始めようと考えたとします。

しかし、介護職員がしっかりケアプランを確認していないなどの理由で、ケアプランの内容に沿ったケアを実施してくれなかったとします。毎回食事介助を行い、全て職員が食べさせていたのです。もちろん記録用紙には「全量摂取」と記載されることでしょう。

このような介護はとうぜんに自立支援という専門的な介護とはいえません。しっかりケアプラン通りに実施して、しっかり記録してくれていたのであれば、検証した結果が間違いだったのか、正しかったのか、何らかの答えを得られていたに違いありません。

もし間違いであったとしても、それはうまくいかなかったという一つの情報になります。そのため次の仮説、身体的理由の可能性を想定して、次の実証に移ることができるのです。

介護記録はケアプランを理解したケアの実施が前提条件です。記録内容を、あたかもいい感じに変えることはできますが、それでは誰のためにもならないのです。ケアプランが活用されていない現場なのであれば、まずはケアプランへの理解・周知から始めることをおすすめします。

介護記録する目的は利用者様の望む人生の目的地へ導くこと

介護記録を行う目的はとてもわかりやすいものです。「利用者様の人生の目的達成や笑顔」につなげるために行われます。「利用者様の望む人生の目的地と笑顔」に橋渡しできない記録であれば時間の無駄ですし、介護職員の負担が増えるだけなのでやらない方がマシ。

「利用者様の望む人生の目的地と笑顔」へつなげるためには、以下6つのゴールが必要だと考えます。それ以外に必要なゴールがあるのであれば、利用者様に合わせて臨機応変に追加することをお勧めします。

「ケアプランの改善」や「情報の共有」「コミュニケーション」は、直接利用者様の笑顔に関わるゴールです。「ケアマネや介護職員の育成」などは間接的に、利用者様の笑顔に影響します。

法的な証拠として、会社や自分を守ることは利用者様の笑顔を継続して提供していくのに必要なことです。介護記録は「利用者様の望む人生の目的地と笑顔」のために行われ、6つのゴールを持続させるためのものであること、忘れないようにしましょう。

以下の介護記録6つのゴールが利用者様の笑顔に繋がるように

  1. ケアプラン改善(モニタリング)=サービスの品質向上
  2. ケアマネ・介護職員・事業所間の情報共有化=組織的・専門的ケア
  3. 利用者様やご家族の方とのコミュニケーション・信頼関係の構築
  4. 自分の行なったケアの結論を明確化=育成・意識向上・専門性向上
  5. ケアマネ・介護職員などの事例研修に役立てる
  6. 事故などの際の証明

記録の見直しで期待できる効果

生産性の向上

ケアプランを理解したケアの実施が行われ、介護記録から始まるモニタリングが機能すれば、ケアプランがしっかり見直しされ、最良のケアプランへと常に回転し始めます。そのため自立支援という生産性が向上します。

品質の向上

今まではなあなあで、迷いがあり、人によりブレのあった、魂のない介護記録が、ポイントがはっきりすることで生きた介護記録へと改善されます。そのためケアプラン改善(モニタリング)の際に活用される介護記録に変わるので、ケアサービスの品質がどんどん上昇します。

組織の活性化

介護職員が行なっているケアサービスの内容が自分で見えるようになります。自分たちの行うケアが見えるようになればサービス担当者会議などでの議論が深いものに変わります。深い議論が行われるほどケアプランに反映され、さらに良いものへ変わり、介護職員一人一人のモチベーションの向上にも繋がっていきます。

介護記録がずさんだと逆に問題が増える

ケアサービスとは、ケアプランという計画のインプットから始まり、介護記録を含めるモニタリングというアウトプットへと繋げるPDCAサイクルのことをいいます。

このインプット(ケアプラン)からアウトプット(モニタリング)までの循環は、人の体でいう血液循環と同じ。つまりどこかに滞りが生じると、むくみや肩こりのような問題が生まれてしまいます。

むくみや肩こりなどのような小さな問題であるうちは良いのでしょうが、それを過小評価して何もせず放置していると、心臓や肝臓、腎臓など大きな病気を発症させるリスクが上がります。それと同じようにインプット(ケアプラン)からアウトプット(モニタリング)までの循環にもし滞りがあるのであれば、流れがスムーズになるよう改善しなければなりません。

利用者様の機嫌が悪いことが増えたり、介護職員の不満がたまったり、その状態を放置していると大きな事故や事件の新色を招きます。そうならないように早めかつ適切な処置が必要です。

多くの場合、最も詰まっている場所は「ケアプランを理解したケアの実施」と「介護記録」です。「ケアプランを理解したケアの実施」と「介護記録」を改善できれば、ケアプランは常に進化し続る、生きた計画に変わります。

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