(介護離職)介護を理由に転職・退職しないほうがいい5つの理由

 仕事と介護の両立が難しく転職や退職を考えていませんか。介護の負担が増えて悩んでいませんか。介護サービス利用料を減らそうと考えていませんか。介護離職を決めるのはまだ早い。まずはこれを読んでから決めてください。今回は介護離職しないほうがいい理由をご紹介します。

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1、年収が大幅に減少する

1−1、正社員に転職できたのは、男性は3人に1人、女性は5人に1人

正社員として転職できた人数

 「仕事と介護の両立と介護離職」の調査によると、正社員で働いていた人が介護のために転職した人のうち、正社員として転職できたのは、男性で3人に1人。女性ではなんと5人に1人だけ。転職者のうち男性の3割弱、女性の6割近くがパート・アルバイト。

1−2、転職後の平均年収が、男性で4割、女性で5割ダウン

転職後の平均年収

 年収に関してみると、転職後の平均年収が、男性で4割、女性で5割ダウン。恐ろしいほどに年収が下がっています。厚生労働省の「雇用動向調査」(平成25年)によると、介護離職をした人の中で、割合の最も多い年齢は55~59歳。親御さんの年齢はおおよそ80〜85歳でしょうか。介護を理由として退職や転職を考えるほどに要介護度が重度なのだと考えられます。

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1−3、離職から再就職までの期間は1年以上

離職から再就職までの期間

 厚生労働省の「平成24年度仕事と介護の両立に関する実態把握のための調査研究事業報告書」によると、離職から再就職までの期間は1年以上。1−2の年収を参考にすると、男性なら556.6万円、女性なら350.2万円まるまる収入を失うことに。

1−4、5割以上の方が介護費用を負担していない

介護費用の負担の有無

 厚生労働省の「平成24年度仕事と介護の両立に関する実態把握のための調査研究事業報告書」によると、介護を必要とする親御さんがいる人について、介護費用の負担をみると、男女ともに、「負担していない」人の割合が最も高く5割を超えています。

1−5、まとめ

働き続けた方がお金が残る

 親御さんが亡くなった後に再就職する場合、以前の年収を取り戻すことはかないません。働いていない空白期間、年齢を考えると、再就職はとても難しいはずです。この場合、妥協してパート・アルバイトとして働くことに。1−2を参考に考えると、男性で約350万円。女性で約175万円です。

 働いていない期間なくそのまま転職したとしても1−1にある通り。正社員に転職できるのは男性は3人に1人、女性は5人に1人。かなり少ない割合です。

 1−3を見ると、5割以上の方が親御さんの介護費用を負担していない調査結果です。もし仮に介護費用を負担したとしても、施設・病院の利用料、生活費、介護用品の購入費、サービスの利用料、手助・介護のための交通費など、一部の負担だけ。

 有料老人ホームの費用全額を負担するようなことがない限り、転職後に失った男性4割(年間約215万円)、女性5割(年間約175万円)を超えることはまずないでしょう。簡単にいうと、退職して親御さんの介護に専念したり、介護時間を増加させるより、退職せず介護保険サービス費用を支払っているほうがお金が残るということに。

出典:「仕事と介護の両立と介護離職」2014年明治安田生活福祉研究所・ダイヤ高齢社会研究財団

2、預金残高が減少する

続就労者と介護専念者の預金残高

 「仕事と介護の両立と介護離職」によると、介護に専念すると覚悟した理由の一つに、預金残高が大きく関わっていることがわかります。男女ともに、継続就労者の預金残高より、介護専念者の預金残高の方が、おおよそ300万円も上回っています。

 この結果は、「もしも何かあっても預金があるから大丈夫。」と預金に頼ることを考えていることが予想されます。実際もしもがあった場合、仕方なく預金に頼ることでしょう。預金が多いから大丈夫というのは幻想です。生涯年収も預金残高も減ってしまっては、あなたの老後が不安になります。

出典:「仕事と介護の両立と介護離職」2014年明治安田生活福祉研究所・ダイヤ高齢社会研究財団

3、逆に負担が増加する

3−1、介護離職した理由の46.8%(女性)51.0%(男性)が自分の心身の負担軽減

介護離職した理由

 介護離職の理由で、一番多かった「仕事と「手助・介護」の両立が難しい職場だったため」。介護離職者のおおよそ62%もの人が会社を理由としていることになります。会社の理解なかったり、会社の環境が悪かったり、未だに味方が少なく、介護者にとってはとても辛い現実です。

 介護離職の理由で、二番目に多かったのが「自分の心身の負担軽減」。上の表では、「自分の心身の健康状態が悪化したため」「施設へ入所できず「手助・介護」の負担が増えたため」「在宅介護サービスを利用できず「手助・介護」の負担が増えたため」の3つが該当します。

 「自分の心身の負担軽減」を理由に介護離職した方は女性で46.8%。男性で51.0%もいます。施設へ入所できない、在宅介護サービスを利用できないの2点に関しては、制度上の問題や人材不足なども関連していると考えられます。

3−2、「自分の心身の負担軽減」を理由に介護離職しても、負担は増加する可能性大

離職後の負担

 上の表は、実際に介護離職された方の、離職後の状態変化についてです。おおよそ50%もの方が「自分の心身の負担軽減」を理由に介護離職したはずです。しかし、精神面で64.9%、肉体面で56.6%もの方が負担が増したと回答しました。変わらずを含めたら、精神面で77.2%、肉体面で74.7%もの方が介護離職は逆効果だと回答した形になります。実に7割越え。

 ちなみに、サービス料の軽減を目的に介護離職された方が男性で11.0%。女性で8.1%います。しかし、上の表を見ると74.9%が負担増加、変わらずを含めると94.5%。これは1で説明した内容が実際に証明された形となります。介護離職して介護保険サービス料を減らすより、無給になる方が経済的に苦しくなります。

出典:「平成24年度仕事と介護の両立に関する実態把握のための調査研究事業報告書」厚生労働省

4、介護者自身の老後資金がなくなる

介護者自身の老後資金

 1、2、3と見てきた結果を要約すると、預金残高が多い方が、何らかの理由で介護離職し、その後経済的に苦しくなることがわかりました。当然、預金残高をあてにしての介護離職の可能性が高いので、生活費に足りない分は預金を崩しているということです。

 再就職しても年収は4〜5割もダウン。そこから自分が働けなくなるまで頑張って働いても、少なくなった年収では預金を増やすことが難しいはず。自分自身の老後資金は明らかに減少します。

 継続して働いていた方の場合、年収は減っておりません。親御さんの介護費用を負担されている方は、預金できる金額少し減少しているかもしれません。それでも、介護離職している方と違い貯蓄が可能。頑張って出世した方であれば逆に年収が増加しているはずです。介護離職した方としなかった方の老後資金に大きな差ができます。

5、経済成長が衰える

5−1、労働力人口は2030年までに約5.7%減

労働力人口の推移

 JILPT「平成19年労働力需給の推計」によると、Aのように、なんの対策も講じないままでいると、2017年から2030年までに労働力人口が約10%も減少します。Bのように、若者、女性、高齢者などの労働市場への参入できる環境を整えると、約5.7%の現象に収めることができます。労働力人口とは、15歳以上の働いている人と休職中の方を合わせた人口をいいます。

5−2、1年間で介護離職した人の人数は10万人

 総務省の平成24年「就業構造基本調査」によると、2011年10月~2012年9月の1年間で介護離職した人の人数は何と10万人。一人の年収を400万円だと仮定したら、1年間で4,000億円もの年収が減ったということになります。

5−3、人手不足倒産4年半で2.9倍

「人手不足倒産」の件数

 帝国データバンクの2017年1月の「人手不足に対する企業の動向調査」によると、2013年1 月から2017年6月末までの4年半で発生した「人手不足倒産」の累計件数は290件。半期別では、直近の「2017 年上半期」は 49 件(前年同期比 44.1%増)と、2年連続で前年同期を上回り、「2013 年上半期」(17 件)と比べて2.9倍増しています。

5−4、アベノミクス「新・三本の矢」のうち「新・第三の矢の的」は『介護離職ゼロ』

アベノミクス「新3本の矢」

 労働力人口の減少、介護離職者の増加、人手不足による倒産の増加。日本の経済状況は良い状況とはいえません。アベノミクス「新・三本の矢」。新・第一の矢の的は『GDP600兆円』。新・第二の矢の的は『希望出生率1.8』。新・第三の矢の的は『介護離職ゼロ』です。

 これまでの「三本の矢」①金融政策、②財政政策、③成長戦略をより強化した上で、『GDP600兆円』を目指し、子供を増やし(未来の労働力人口の増加)、介護離職者(現在の労働力人口減少の防止)を減らすというわかりやすい目標です。

 日本の人口が仮に1億人いたとします。平等に、1人1人の年収が550万円だとします。550万円×1億人で550兆円。現在のGDPです。人口をそのままに、もし『GDP600兆円』を目指すとすると、単純に1人1人の年収が、550万円から600万円に増加するということです。日本国民はこれを目指しています。

 急激に増加する介護離職者をそのままにしていたら、労働者は減る一方。働かなくなった人の収入がなくなれば、その分消費も減ります。消費が減れば会社の売り上げが減って、働いている人の給料も減ります。悪循環です。これを食い止めなければならないのです。

 具体的には、①介護保険サービスを誰もが利用できるよう数を増やし、基盤を整えます。②介護ロボット、情報処理、人材育成に力を入れます。③介護する家族の相談機能の強化・充実。④介護休業・介護休暇を取得しやすい職場環境の整備。⑤働ける年齢を上昇させるため健康寿命を延ばすための機能強化。⑥高齢者のための仕事の提供などが行われています。

 日本の名目GDPは20年以上ほぼ横ばい。500兆円から550兆円の間で推移しています。2012年は約490兆円でしたが、2016年には約540兆円と回復中。2017年4-6月期のGDP一次速報では、実質GDPで年率4.0%増し。名目GDPで年率4.6%増し。2017年4-6月期の名目GDPは、545.3兆円となりました。600兆円まであと55兆円。あと少しです。

 いかがでしたか。今回は介護離職しないほうがいい理由をご紹介しました。国の政策も介護離職を反対していますし、何より、自分のプラスがあまりありません。マイナス面の方が多くなる可能性が高いのです。国の政策も進んでいます。会社や家族の考えや環境が変わるのをもう少し待ってみても良いかと思います。親御さんにとっても、子であるあなたの幸せがいちばんのはず。あなたが苦しんではいけません。これをきっかけに、ぜひもう一度考えてみてください。

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